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ハッチンスのタップトーン
ハッチンスらの提唱するタップトーンによる板厚調整方法に意義を唱える人は多い。論点としては、組み立て前の表板や裏板の厚さと特性は、楽器に組合せた時の特性と関連があるのだろうか?という所だ。Wakeの本でも、
Technique of Violin Making
Courtnailの本でも、
The Art of Violin Making
どちらもハッチンスの方法を使っている。Coutnailは、はっきりと、色々な方法はあるけれど、タップトーンの手法は初心者が良い結果を得やすいから採用していると書いているので、この方法の限界も分って紹介しているのだろう。

このところ、アンダ君やeagle君の板を削りながら音を確認しているが、上述の問題意識をなんとなく実感しつつある。というのは、(タップトーンは板の自由振動なので、)エッジ付近を僅かに削っても、タップトーン周波数にはほぼ影響しないのだが、音は明かに変る。

共鳴した振動系において、自由端の振動と固定端の振動モードは180度位相が変るのだが、ハッチンスらのタップトーンは自由振動する板であり、対して、バイオリンの板は、エッジ付近を横板に接着されている。固定端は、物理のモデリングでは、振動しないこととして式を立てる。その時、仮想的に逆方向から180度位相が異なる波が進行してきたとみなすことができる。自由端では、逆方向から、同相の波が進行してきたとみなすという違いがあるのだ。

それでは、バイオリンは完全に固定振動かというと、そうでもなく、エッジ付近にかけて、板が薄くなっているので、ある程度自由端的な動作をしつつ、固定されているという複雑な動きをする。エッジ付近を薄くすればするほど、自由端のモードが強くなり、厚く作れば、固定端的に振る舞うだろう。

スプルースの音速は、木目方向とその直角方向で、何倍も異なるので、上記の話は、駒から遠くても、アッパバウツのエッジ付近でも同じように成り立つ。

そこで、eagle君のアッパバウツのエッジ(ネックの下あたり)をもう少し削ってみた(^o^)。

例によって、確認録音をしてみよう。

ベートーベン:ト長調のメヌエット
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テーマ:バイオリン - ジャンル:音楽

【2009/05/04 02:50 】 | バイオリン製作(eagle) | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
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