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ニスを塗られたkity
ニスを塗られたkityはニス塗り前のkityと音響的にどれだけ変わったのだろうと、例によって、A線開放弦の周波数解析と、スケール演奏による音の比較をしてみる。

まず、今回取得したkityのA線開放弦の周波数特性である。

kity-0412-A線FFT


これを前に取得したニス塗り前の特性と比べてみよう。

kity-fft


大きな特徴として、2倍音のレベルが極端に上がっていることがあげられる。あと、3KHzくらいのピークが下がっていることと、10KHz程度の高い音域のレベルが上がり気味である。

前の特性の方がストラドには近かったが、ニスを塗ることで2倍音が出やすくなったのだろうか・・

まだ、ニスは乾いておらず、これから一ヶ月は状態が変わるだろうから、判定はその後にゆだねる必要があるだろうね。

次に音の比較である。

これがニス塗り後のkityの音階である

こちらはニス塗り前のkityの音階である

不思議なことに、周波数特性がこんなに違うのに、音のキャラクターとしては良く似ているように聴こえる。

音のキャラクターを決めるポイントがどこにあるのかを探さなくては・・・


クラドニ法の代わりとなる板励起システムであるが、出張でなんだかくたびれて帰って来たので、しばらくほったらかしにしておこう・・^^;
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テーマ:バイオリン - ジャンル:音楽

【2006/04/12 20:43 】 | バイオリン製作(kity) | コメント(8) | トラックバック(0) | page top↑
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コメント
これは興味深い結果ですね。
3kHzぐらいが下がるのは、予想していたのですが、、、。
2倍音と10kHzが上がったのは意外でした。
でも、音を聴くと、塗り終わった方が、ヴァイオリンらしい密度の高い音のような気がします。
この点は、予想通りでした。
ニスが乾いてくると、また変わってくると思いますが、、、、。
【2006/04/13 14:24】 | URL | 菊田 #DiB9ro52[ 編集] | page top↑
ニスが振動のフィルターになるだけでなくって、やっぱり、ニスの重さが板の振動に影響を与えるんでしょうね。
重さによって振動特性が変わると考えると、この現象も少しは説明が付くかもしれませんが、自分で聴いて比較してみてもグラフのような違いがあまり顕著には分からないのです。

バイオリン作りは、どこをどうしたから、こうなったといった 方法論的なものが作りにくい芸術分野の話なんだなぁって やればやるほど思います^^;

eagleの芯の強い明るい音も、kityのまろやかな音もどちらも好きなので、あるレベルを超えたら音色はいいとか悪いとかいうより、好みの問題なのかも?
(私の場合、そのレベルは相当低いんですが・・^^)
【2006/04/13 20:19】 | URL | い~ぐる #-[ 編集] | page top↑
低音が特に変わったように感じます。聞いた感じ。
私は、バイオリンは弾けないのですが、前の音の方が好きです。
暖かみがあるように感じます。
塗装後の音は、同じ高さの音でも、声でいうなら、喉を締めたような緊張した音になっていると思います。デジタルのデータなので、ハイはカットされているのかもしれませんが・・・
塗装でこれほど音が変わるのは驚きです。
表面板が薄く、塗装の重量の影響を受けやすいバイオリンならでは、なのでしょう。
製作の際には、塗装も含めて表面板の調整をしなければいけなのですね。
【2006/05/18 03:14】 | URL | 佐野 #/L4IsrVk[ 編集] | page top↑
コメントありがとうございます。
バイオリン製作家の方の中には、ニスが音を悪化させるから、どれだけ影響のない塗り方をするかが問題だとおっしゃる方もいますし、私が参考にしているハッチンスというアメリカの製作家はニスの重量を計算して板の厚さを決めるべきと言っています。

ただ、私がへたっぴなので、安定して弾けていないってのも大きいかも? ^^;

kityは低音がぼんやりとした感じだったのですが、昨日、思い切って魂柱を少し動かし、低音を引き締めたので、佐野さんのコメントからは逆の方向に調整したのかも?です。

シタールされているのですね! 生の音は聴いたことがないので、いつか聴いてみたいです。
【2006/05/18 07:19】 | URL | い~ぐる #-[ 編集] | page top↑
生音で聞くと、また違うのかもしれませんね。

> ただ、私がへたっぴなので、安定して弾けていないってのも大きいかも?

バイオリンのスケールでそういうことはよくわかりませんが、音色ははっきりと違います。

ハッチンスさんの意見は、表面板にむらなく塗装できるというのが前提では?
表面板の塗装を済ませてから、厚み調整で音色をコントロールするのも一つの手かもしれませんね。

> kityは低音がぼんやりとした感じだったのですが、昨日、思い切って魂柱を少し動かし、低音を引き締めたので、佐野さんのコメントからは逆の方向に調整したのかも?です。

魂柱のある楽器は弾いたことがないのですが、そういった調節も出来るのですか!?

シタールは、演奏以外にも調整とかしています。
バイオリンとはたぶん違った調整をする楽器です。
近いうちにツアーとかしたいと思いますので、ご近所でしたら是非お越しくださいませ。
【2006/05/19 03:17】 | URL | 佐野 #/L4IsrVk[ 編集] | page top↑
弓の弾き方でかなり音色が違うので、スケールだけでも安定して弾くのは難しいです 笑

でも、確かに、ニスを塗ったときと塗る前で音色に違いが出ています。これが、ニスの重さによるのか、ニスのアルコールで木が湿ったことによるのかの区別は、この段階では難しいので、ニスが乾いてから比較するべきなのでしょうねぇ。

先ほど、帰ってから(魂柱もいじっているので同じではないけど)周波数解析とスケールの録音をしてみたので、後で整理して比較できるようにしてみます。

バイオリンは魂柱の位置と駒の重さ・形状でかなり音が変わるのですよ。構造的に不安定なのが演奏のダイナミクスを出してくるんじゃないかと勝手に思っています。

魂柱を支点に駒と力木と表板が振動するので、この位置が変わると振動モードがはっきり変わります。どう動かしたらどう変わるというのが大体の傾向はあっても、振動モードなので、突然思わぬ音色変化があったりするんで、いやらしいですが、不思議で面白いです。立てるのは至難の業ですが・・・ ^^;

シタールは弾き込むと音程まで変わるのですか?
あのたくさんのペグはどのように使うのかなど、素人目には謎の多い楽器です。

ツアー、予定が空いていれば是非聞きに行きたいと思います。
【2006/05/19 21:00】 | URL | い~ぐる #-[ 編集] | page top↑
こんちは。

シタールは、弾き込むほど表面板(トゥブリ)の音が低くなっていきます。
バイオリンの世界だと、タップトーンとかいうふうに呼ぶ音でしょうか。
弾き込んで、この音が低くなると良い音の楽器になるようです。
それが、先代のシタールは、休ませている間に高くなってきているようなのです。

演奏家(私が接したピアノやギター等の奏者)は、「楽器は毎日弾いているといい音が出る」とか、「楽器は弾き込むほどいい音になる」とか、「その日の弾き始めは音の鳴りが悪いけど、弾き始めてしばらくすると楽器があったまって鳴るようになる」とかいうことをよく言うのですが、この辺の現象が関係しているんじゃないかと思ってます。

シタールにあるたくさんのペグは、実はそのほとんどが共鳴弦のペグです。
共鳴弦も、楽器をしっかりと弾き込むほどよく共鳴するようになりますよ。
【2006/05/23 00:48】 | URL | 佐野 #/L4IsrVk[ 編集] | page top↑
バイオリンは、ニスが乾くことでクラドニパターン(共鳴させたときの振動分布)が変わるというのは、書かれていましたが、弾きこむと低くなるという話は初耳でした。
弾き込むことで音が変わるというのは、どの楽器も言っていますよね。振動しやすくなる⇒共振点が下がる ってのは、考えてみればありそうな気もします。
新たな視点でした。

あれらは共鳴弦のペグなんですか!あんなにペグがたくさんあって、弦が多いのをどうやって弾いているのかと思ってました。

でも、共鳴弦でもたくさんあるとチューニングは大変そうですね ^^;
【2006/05/23 08:06】 | URL | い~ぐる #-[ 編集] | page top↑
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