FC2ブログ
禁断の道を・・・
周波数解析の結果、板厚調整が避けては通れないことが分かったkityであるが、板厚を調整するということは、当然ながら一度分解する必要があり、禁断の道である。

が、禁断であるがゆえに、人はそこに魅かれてゆくのだ・・

慎重に、ダイソーの絵筆を使って、横板と表板の間に水を塗り、ダイソーのパテナイフでゆっくりと切れ込みを入れていく。

kity表板切り出し


エンドブロックとトップブロックの部分以外は案外簡単にナイフは入ったが、指板を外さずに作業したので、特にトップブロックの下は作業性が悪く、苦労した上に、パテナイフを曲げてしまい、結果、表板にもクラックを作ってしまった^^;

kity表板クラック


しかし、ここの部分はあまり振動しないし、力もかからないので、ニカワで接着して補修すれば大丈夫だろう・・・

さて、表板を外して、最初にすることは、「叩く」ことである。予想通り板が厚すぎるかどうかは、まともなキャリパーを持たない私は叩くことと、自作のキャリパーまがいの冶具で確認するしかないのだが、叩くほうが簡単である^^;

タップトーンはモード1,2,5ともAに聞こえる。ふむ、予想通りだ。kityの製作者はチューニング前の初期削りの段階以上の加工をする気はなかったらしい。
次に、板の重量を測ってみよう。

kity表板重量乾燥前


約88gとでた。この重量はかなり重たい方だろう。

さて、どうせ削ることになるのだが、その前に、

kity表板電子レンジ乾燥


電子レンジでチンしておこう。

170W 1分で板が熱くなり過ぎないように時間を置いて何度かチンする。すると・・・

kity表板重量乾燥後


84gまで重量は落ちた。4gということで、約5%弱の重量減である。生木の水分含有量は20%程度で、自然乾燥して自由水がなくなったところで、11%~15%程度ということだから、5%も重量が減る(電子レンジ加熱では自由水しか減らないはず)というのは、ほとんど生木の状態だったということか・・・

写真では分からないが、加熱すると、表面から脂(松脂?)が浮いてくるのであった ^^; 

それでは、分解されたkityを少し詳しく見ていこう。
まずは、テープ状に見えたライニングである。

kityライニング


なんと、ライニングはテープ状であるのみならず、おそらくベンディングアイロンを使わず、折って曲げている。曲げ後の筋まで付いているし ^^;
ライニングは基本的に表板と裏板を横板に接着するための糊代を増やす目的なので、あまり大きく音には影響しないのだが、余分な重量は全体の振動を妨げるし、隙間があったりすると、ビビリの原因になりかねない。もっとも、kityはビビリは感じられなかったが、もしかして、詰まるような音の原因の一つになる可能性も考えられなくはない。

これは、後で隙間を埋めることを考えよう。手間とのトレードオフを考えたら、わざわざ剥がしてライニングを付け直す必要はないような気がする。

しかし、外から見ると「使えりゃいい」思想一杯のキットだが、中を見ると「見えなきゃいい」という新たな思想も詰まっている素晴らしい育成キットである。

トップブロックとエンドブロックは直方体である。コーナーの削りのような手間のかかることは「見えない」こんな部分には当然行われていない。

kityエンドブロック


エンドブロックの素材はなんだか杉のような気がする?

コーナーブロックは、小さめで、ライニングはブロックの上をそのまま通過する仕様である。が、ライニングのカーブフィッティングはあまりされていないので、隙間が空いている。

kityコーナーブロック


バスバーの接着は接着剤をたっぷりとおごられている。

kityバスバー


裏板全体を見ると、こんな感じになっている。

kity裏板



と、ざっと状態を確認してきたが、ライニングについてはかなり気になるが、それでも、本質的に音に影響するほどの部分ではないだろうから、若干の補修と板厚の調整でkityを仕上げる方針を固めよう。

さて、今度は凹面となっている板の裏側を削るので、真四角なスクレーパーではまずいから、スクレーパーの歯を削りだして、専用スクレーパーを作る必要があるなぁ・・
スポンサーサイト



テーマ:バイオリン - ジャンル:音楽

【2006/03/15 22:06 】 | バイオリン製作(kity) | コメント(4) | トラックバック(0) | page top↑
<<エフ(f)の調和 | ホーム | バイオリンの音の周波数解析>>
コメント
本格的になってきましたね。続編楽しみにしてます。
【2006/03/16 00:01】 | URL | hiro #H6hNXAII[ 編集] | page top↑
どこまで手を抜いて音を向上できるかを模索していましたが、やはり、板厚調整は練習積んでおかないとSTEWMACのキットを作るときにスキルが足りない可能性があるので・・・ 笑

スローハンドなので、のんびりペースですが、続編もアップしていきますので、よろしくお願いします。
【2006/03/16 15:03】 | URL | い~ぐる #-[ 編集] | page top↑
おお、真の勇者がここに現れた!

でも、良い子の信者の皆さんは、危険ですから真似しないでくださいね。
これは、長年の修行を積んだ教祖様だからできる、荒行なのですから。

それはともかく、魂柱も無事にはがれたようで、何よりです。

Kityの生産者さんも、よもやの事態に、上へ下への大わらわでしょう。
でも、コーナーブロックがちゃんと入っているところなど、押さえるべきところはちゃんと押さえてあるではないですか。

これから、このKityちゃんがどのような変貌を遂げていくのか、、、目が離せませんね、、、。
【2006/03/16 15:19】 | URL | 菊田 #DiB9ro52[ 編集] | page top↑
材料は本物だし、基本は押さえてあるんですよね~

ちゃんと腕を持った製作家の方が、丁寧に調整すれば見違えるようになるんじゃないかと思っています。(私の工作は彼らと大差ないけど・・^^;)

やっぱり、6,800円という価格はお買い得な気がします 笑
(こうなってくると、3,980円の高級バイオリンも、気になります・・ 笑)

良い子の皆さん、私は、板削りの練習用にこのキットを買ったので、板を剥がしていますが、ここまでやらなくても、先生に弾いてもらった音で分かるように、キットのままでも、一応バイオリンらしき音はしっかりと出ていますので、ご心配なく。
【2006/03/16 16:25】 | URL | い~ぐる #-[ 編集] | page top↑
コメントの投稿











管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://adultviolin.blog55.fc2.com/tb.php/56-da6d004a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |